連載 「海の名前」 2023年11月号


〜 灯台(lighthouse) 〜

船舶の航行目標として岬の先端や島、港湾内などに設置され、外観や灯光・電波信号などにより目印となる施設です。灯台は高い方が見やすいため、塔状に高く作られ、夜でも遠方から識別可能な光源が設置され、光が明滅し、航行する船舶の目印となります。近隣にある灯台は、それぞれ光り方(灯質)が全て異なり、識別できるようになっています。船の位置を確認する目標としての「沿岸灯台」や、港湾の所在、港口などを示す「防波堤灯台」があり、世界共通のルールの航路標識法で定められ、外洋から港内に向かって右側に赤い灯台、左側に白い灯台が設置されています。記録に残る最古の灯台は、紀元前7世紀に古代エジプトのナイル河口の寺院の塔上で火を焚いたことに始まると言われています。灯台には、海などを埋め立てた基礎の上に作ったり、浮かぶ船上に設置されるものもあります。

<関連書籍>
「海の名前」(東京書籍刊)中村庸夫:著・写真


小湊港灯台、千葉

大王崎灯台、三重

灯台船、北海


サンタ・クルス灯台、カリフォルニア

アグラス岬(アフリカ最南端)

横浜港の赤灯台と白灯台





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