連載 「海の名前」 2022年6月号


〜 柱状節理(columner joint) 〜

熔岩など溶けたマグマが冷却して固まって岩石になる時、表面の状態が同じであれば、等距離の点に核ができて固化が始まり、常温に冷えるにしたがって体積の収縮が起こり、表面には五角形や六角形に近い形のひび割れが形成されるそうです。さらに表面から直角に内部に向かって固まって体積が減少するため、規則性がある柱状の割れ目ができ、五角形や六角柱のような岩石柱の集合が形成され、これが柱状節理と呼ばれる地表に流出した熔岩流です。主に火成岩に見られ、柱状節理、板状節理は火山岩、方状節理は深成岩である花こう岩によく見られるそうです。日本では、秋田県筑紫森岩脈(流紋岩)、福井県東尋坊(安山岩)、福岡県芥屋大門(玄武岩)、兵庫県の円山川沿いの玄武洞、下北半島の材木岩などが知られその景観から天然記念物や名勝となっているところが多いです。

<関連書籍>
「海の名前」(東京書籍刊)中村庸夫:著・写真


ジャイアンツ・コーズウェー、アイルランド

ラオウル岬、タスマニア島、オーストラリア

東尋坊、福井県





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