連載 「海の名前」 2021年8月号


〜 砂の地形 〜

海底や海岸の砂が、風や波、流れなどによって動き、様々な地形を作り出します。また、地形ばかりか、波打ち際や海底に砂紋などを描き美しい光景を生み出します。流砂、漂砂は海岸付近で波や流れで移動する砂の事で、砂堆、堆砂は海流、潮流、波などによって移動した砂によってできた河口、港や海岸の砂の浅瀬、漂砂干潟の事です。砂嘴、出洲、汀洲、河口デルタ、三角洲、海底砂州、沿岸砂州、湾央砂州、湾口砂州など、でき方や、できる場所、形などによって色々呼ばれます。またトンボロは波や潮流などで運ばれた砂などが堆積して、島と島、陸地と島をつなぐ洲を言い、神奈川県、江ノ島や函館山はトンボロで陸地と繋がっています。カスプ、リップル・マーク、砂漣、漣痕、波痕、砂紋など、風や波、流れなどによって海岸や浅い水深の砂泥の移動によって表面にできる規則正しい波痕は砂の芸術とも言われます。

<関連書籍>
「海の名前」(東京書籍刊)中村庸夫:著・写真


漂砂干潟

砂洲

砂嘴


砂洲

トンボロと陸繋島

リップル・マークとカモメ





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