連載 「海の名前」 2021年7月号


〜 湾・入り江・河口 〜

湾は湾曲した陸地に海が大きく入り込んだところで、日本では伊勢湾、東京湾などが大きな湾ですが、インドのベンガル湾は日本列島がすっぽりと入ってしまうほどの大きさです。海湾と言うと、陸地にある程度湾入した、入口の広い大水面、入り海のことで、ペルシャ海湾、メキシコ海湾などです。内湾と言うと、海が十分に深く陸地に入り込んだ波が静かな湾のことです。開湾は海岸がゆるく湾入した弓なりのビーチや岸辺、海岸線の凹みで、外洋からうねりが入り込みやすい所です。湾にはそれぞれ名前があり、湾の出入り口の海門、湾頭や湾口、そして湾央は湾の中央、湾奥は湾の一番奥となります。小さな湾を浦、内浦、入り海、入り江、内海などと呼びます。岬湾は海に突出した崎・岬に対して海または湖が陸地に入り込んだ部分のことです。その他、両側が切り立ち、絶壁になった細長い湾が峡湾で、特に氷河が谷を深く削った水深の深い切り立った峡湾がフィヨルドです。

<関連書籍>
「海の名前」(東京書籍刊)中村庸夫:著・写真


ゲイランガーフィヨルド、ノルウェー

シドニー湾、オーストラリア

トレーシーアーム、アラスカ


ハナウマベイ、ハワイ

舞鶴湾

岬湾、トルトラ島、カリブ海





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