〜 サンゴ礁のでき方 〜
ダーウィンが1831年から5年に渡り、ビーグル号で南太平洋を巡った際に、サンゴ礁の島々を見て唱えたサンゴ礁の成因の学説が火山島の沈降説です。熱帯〜亜熱帯海域で見られる大型のサンゴ礁は、地形的な特徴に基づいて大きく裾礁、堡礁、環礁の3つに区分されます。
≪裾礁(きょしょう)≫火山島の海岸に直接接したサンゴ礁で、水路を挟んで発達し、英語でフリンジング・リーフと呼ばれ、弱い火山性の地質を波による浸食から守っています。
≪堡礁(ほしょう)≫裾礁がだんだん沈降し、中央の火山島との間に礁湖ができ、更にその外側を切れ目のあるサンゴ礁や小さなサンゴ島ができます。中央の大きな島を守るように囲んでいるため、英語でバリア・リーフと呼ばれます。
≪環礁≫堡礁が更に沈降し、環状の形態の中に礁湖を有するサンゴ礁で、中央の海底に火山島が沈んでいる、とされます。
ダーウィンの説を確かめるため20世紀に入ってからサンゴ礁のボーリング調査が行われ、例外もありますが、現在の沈降説は「プレートテクトニクス」の視点が加味されものになっています。
<関連書籍>
「海の名前」(東京書籍刊)中村庸夫:著・写真
|