連載 「世界 水族館巡り」 2020年12月号


〜 山梨県立・富士湧水の里水族館(森の中の水族館) 〜

都留郡忍野村の、忍野八海近くにある県内初の水族館として2001年に開業しました。山梨県内の淡水魚を中心に、大型水槽や、中・小型水槽で河川の源流〜中流までの各種の水生生物を展示しています。大型水槽が特にユニークで、階段の周囲を取り囲む二重回遊水槽となっており、中心を仕切られた構造になっています。外側の水槽には大型のニジマスやイトウなどが展示され、内側には小型のニジマスやカワマス、ブラウントラウトなどが展示されています。また、ドーナッツ状の水槽の内側に入ることが出来、魚を下から見上げる水中トンネル部分や階段状になっている内側部分などがあり、魚を上から、下から、横から、と全ての方向から見る事が出来ます。また、外のコイ等が泳ぐ池と館内の境目がガラス張りになっており、池を泳ぐ魚を館内からベンチに座って観察できる構造になっています。2010年に西湖で再発見されたクニマスの個体を期間限定で展示したり、初夏には約8,000匹のアユの群れが展示されます。水槽には、透明度の高い富士山の湧水を使用しており、ストレスなく生物たちを見る事が出来ます。東富士五湖道路山中湖インターチェンジより車で5分など、車での便利が良い水族館。

<関連書籍>
「水族館!海の人気ものに会いに行こう」
(アスペクト刊)中村庸夫、武弘:著・写真
「水族館で遊ぶ」(実業之日本社刊)中村庸夫、武弘:著・写真
「水族館に行こう」(平凡社刊)中村庸夫:著・写真
「水族館ウォッチング」(平凡社刊)中村庸夫:著・写真


エントランス

二重回遊水槽と館内

ヤマメ

二重回遊水槽





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