連載 「世界 水族館巡り」 2018年12月号


〜 桂浜水族館 〜

高知の名勝「桂浜」の松林にある、70年以上の歴史を持つ博物館相当施設です。館内各所、特にテラスからは桂浜や土佐湾の向こうに太平洋が見渡せ、敷地内に松の巨木が茂る風光明媚な施設で、高知観光のシンボル的な存在となっています。手作り看板が売り物の、小規模水族館ですが大小約250種、7000点の生物が展示されています。大声で客を呼ぶアザラシ、トドやアシカのショーや、ウミガメ、フンボルトペンギン、カピバラなどへの餌やり、池のようなタッチプールなど生物との触れ合いが豊富です。館内で魚釣りを楽しめ、四国の様々な魚が多く展示される本館建物が鮮魚売り場のような雰囲気で、何と魚の説明に「美味しい食べ方」が記されているユニークさも売り物です。ここで見たいのが四国太平洋岸や四国の大きな河川が主な生息域のアカメ。暗がりでライトが当たると開いた瞳孔を通って、網膜にある毛細血管に光が届く関係で目が赤く光るのが特徴で、大変神秘的です。

<関連書籍>
「水族館!海の人気ものに会いに行こう」
(アスペクト刊)中村庸夫、武弘:著・写真
「水族館で遊ぶ」(実業之日本社刊)中村庸夫、武弘:著・写真
「水族館に行こう」(平凡社刊)中村庸夫:著・写真
「水族館ウォッチング」(平凡社刊)中村庸夫:著・写真


桂浜水族館のエントランス

桂浜

アカメ

ヒラスズキ





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