連載 「世界 水族館巡り」 2017年7月号


〜 アンダーウォーター・ワールド 〜

シンガポールのセントーサ島に1991年に開館した水族館で、水槽下を通る、83mものアクリルトンネルの「動く歩道」は当時世界有数でした。250種以上、約2500匹の魚たちが飼育され、バラエティ豊かな展示で人々を魅了し、魚たちと触れ合えるコーナーや、6mを越える円柱状水槽、等々で東南アジア有数の水族館でした。2009年からは、海岸の別施設=パラワン・ビーチにいた「ピンクイルカ(シナウスイロイルカ)」を、新しく開設された「ドルフィン・ラグーン」で展示し、ショーも披露してきました。イルカとしては珍しいピンクのイルカは水族館の目玉となり人気の的でしたが、2012年に、同じセントーサ島内に世界最大級の規模を誇るシー・アクアリウム(S.E.A. Aquarium)がオープンし入館者が奪われて減少したため2016年に閉館してしまいました。私のお気に入りの水族館の一つで、シンガポールを訪れる際は必ず立ち寄っていた所で、非常に残念です。
<関連書籍>
「水族館!海の人気ものに会いに行こう」
(アスペクト刊)中村庸夫、武弘・著、写真
「水族館で遊ぶ」(実業之日本社刊)中村庸夫、武弘・著、写真
「水族館に行こう」(平凡社刊)中村庸夫・著、写真
「水族館ウォッチング」(平凡社刊)中村庸夫・著、写真


ピンクのシナウスイロイルカ

頭出し水槽

動く歩道のトンネル水槽

年季の入った水槽の壁





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