連載　「ボルボックス水族館」　2012年10月号

ボルボックスの水槽で撮影された生物を紹介します

カレイ目カレイ科ツノガレイ属の魚で、北海道南部から九州東部に分布し、砂底や砂泥底に棲息します。稚魚、幼魚期を海岸近くの浅い海で過ごし、遠浅の干潮時に干潟の現れる海や河口付近の汽水域などで見られます。干潟を歩いていると潮溜まりの中でこちらに気付いたマコガレイの幼魚が猛スピードで逃げていくのですが、そこで初めて彼らの存在に気付くことができます。目で見て見付けるのはほぼ不可能で、逃げ場のない潮溜まりに追い込んではじめて姿を捕えることができます。他の魚と違って浅い潮溜まりの体が水に浸かる水深ギリギリのところまで逃げ込むので素手で捕まえることも難しくありません。

海の写真のボルボックス　　© 中村庸夫　無断転載を禁止します。