連載 「今月の赤ちゃん」 2023年10月号


〜 イロブダイpart2 〜

伊豆諸島、和歌山県以南のハワイ諸島をのぞくインド・太平洋域のサンゴ礁に棲息します。藻食性で死んだサンゴ等に生える藻類を食べます。雌・雄および幼魚・成魚で著しく色彩が変化する魚で、幼魚期は白色の体色に目を通る頭部に広い橙色の横帯、尾鰭の後端が橙色になり、背鰭棘に大きな黒色斑があり、成長すると黒色斑は消えてしまいます。成長過程で、横帯はだんだん色褪せ、体の背中側はやや黄色から茶色くなり、下部は黒茶色の鱗模様となり、成熟して約40cmになると全ての個体が雌になり、強いものが雄に性転換するのですが、まだ実態は解明されていないようです。雄の色彩は鮮やかな青緑色で、頭部、腹部、尾鰭などに橙色の線や斑点があります。また口角から胸鰭基部付近を通り腹方に向かう黄色縦帯があるが個体変異が多いです。成魚は体長80cm近くになる事もあります。


イロブダイ幼魚

イロブダイ雌

イロブダイ雄





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