連載 「今月の赤ちゃん」 2023年6月号


〜 ミナミセミクジラpart2 〜

ミナミセミクジラ(英:Southern right whale、学名:Eubalaena australis)は、セミクジラ科セミクジラ属に属するクジラで、最大体長18m以上、最大体重は80〜90t以上にも成長し、出生体長は4.5〜6mもあります。南半球だけに分布し、雌はおよそ3年に一度、南極海方面から生まれた暖かい海へ戻り出産・子育てを行います。生まれた時からクジラジラミやフジツボが頭部近くに付着し、その位置が個体識別に使われています。浅瀬で生まれ、母親と共にブリーチングも行います。北半球のセミクジラやタイセイヨウセミクジラは絶滅に瀕していますが、捕鯨が終わって回復が見られ、現在は南半球全体では低危険種と言われ個体数が回復していますが、チリやペルーの個体群は子供の死亡率が高く近絶滅種となっています。好奇心が強く船に近づいてくるため、「最も優しいクジラ」と称される事もあります。


水中の子供

ブリーチング

授乳





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