連載 「今月の赤ちゃん」 2020年6月号


〜 パシフィックシーネットル 〜

アカクラゲに似たクラゲで北太平洋のカムチャツカ半島からアラスカ、カナダ、カリフォルニア、メキシコにかけて棲息し、アメリカ西海岸で多く見られる所から英名でWest Coast sea nettleとも呼ばれます。体は赤褐色がかり、大型になるクラゲで、傘の直径80cm、24本ある口腕は4m以上になることもあります。Sea-nettleは「海の刺草」との意味で、刺胞毒は強く、触手に触れた魚類や動物プランクトン、他のクラゲ類を食べ、触手で触れると非常に痛むそうです。成長すると「クラゲ型」の傘をゆっくり伸縮させながら長い口腕や触手をなびかせて泳ぎますが、幼体は赤みが少なく透明で小刻みに傘を動かしてちょこまかと泳ぎます。


パシフィックシーネットル幼体

若いパシフィックシーネットル

パシフィックシーネットル成体





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