連載 「今月の赤ちゃん」 2020年4月号


〜 アデリーペンギン 〜

フランスの探検航海家、デュモン・デュルビルが発見し、奥さんの名をとり、アデリーペンギンとつけた。白と黒だけの羽毛で、目に白い縁取りがあり、クールミント・ガムや歯磨きのキャラクターとして我が国で一番ポプラーなペンギン。ペンギンの可愛さと、涼しくさわやかさの象徴となっている。南極大陸と周辺の島々に177の繁殖地が知られ、250万ペアーが繁殖し、総数は1500万羽程とされる。背の高さ70p程の中型で、雌が雄よりやや小さい。雄が先に上陸し、手に入る材料なら何でも集めて巣作りを行い、数日遅れて雌が上陸し、つがいをつくり2個の卵を産み、雄が卵を抱き、雌は餌獲りに出かける。雌が帰ると交代し32〜34日で孵化し、生まれて22日ほどで雛は巣を離れクレイシと呼ばれる集団を作り、夏の終わりに換毛し、若鳥だけの集団で海に出る。ナンキョクオキアミを主に食べ、150mまで潜った記録がある。


孵化直後の雛

親離れ直前の雛のクレイシ

アデリーペンギン





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