連載 「今月の赤ちゃん」 2019年11月号 |
〜 ゴマアイゴ 〜 スズキ目・アイゴ科の魚で、赤道を挟んで、北緯30度から南緯30度の範囲の西部太平洋からインド洋にかけて生息し、我が国では、沖縄以南の水深25m以内の沿岸の砂底や岩礁、サンゴ礁域などで見られます。体は楕円形で側扁し、体全体に胡麻のような斑紋がちりばめられ、尾ビレの付け根上方に大きな黄色い斑点があります。成魚の体長は通常25cm程ですが、最大42cmの記録があり、小さな群れを作って行動します。雑食性で甲殻類や多毛類などの他に藻類を好んで摂食します。背びれ、腹びれ、尻びれの棘に毒腺があり、刺されると毒液が注入されます。タンパク質性の毒で、刺されると患部が腫れあがり、激しい痛みと痺れ、麻痺症状が出る事もあります。魚が死んでも毒が消えないため要注意です。幼魚は汽水域のマングローブ付近によく見られ、サンゴ礁の礁湖内で大きな群れを作ります。沖縄方言では「カーエー」と呼ばれ、毒があるのに悪いイメージはなく、重要水産資源のひとつで、沖縄料理のマース煮やアイゴの稚魚を原料とする塩辛のスクガラスなどにして、好んで食べられます。 |
ゴマアイゴの幼魚 |
ゴマアイゴの若魚の群れ |
ゴマアイゴの成魚 |
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