連載 「今月の赤ちゃん」 2019年9月号


〜 コガネキュウセン 〜

我が国南部から西部太平洋や東インド洋のココスキーリング諸島などサンゴ礁域に生息し、幼魚は房総半島以南の黒潮域でも見られますが、越冬できずに姿を消してしまうようです。スズキ目・ベラ科の体長12cmになる黄色い体が美しい魚で、アクアリストの間では、「イエローコリス」と呼ばれています。英名もCanary wrasse, Golden wrasseなど、奇麗な黄色の体色にちなみます。幼魚も成魚も同じように鮮やかな黄色ですが、幼魚期は背びれに2つと尾鰭の付け根に1つ、合計3つの目玉模様があります。成魚になると雄の目玉模様は消え、顔にラインが現れます。雌には背びれ中央に目玉模様が1つだけ残ります。 危険が迫ったり、夜間に寝るときは砂底に潜る習性がある変わった魚です。


コガネキュウセンの幼魚

コガネキュウセンの雌

コガネキュウセンの雄





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