連載 「今月の赤ちゃん」 2019年8月号 |
〜 アツモリウオ(敦盛魚) 〜 日本海側では富山県、太平洋側では岩手県以北、北海道沿岸や、オホーツク海、北部太平洋の水深100m以浅の砂泥域や岩礁域に生息する体長17cm程の魚です。カサゴ目・トクビレ科の魚で、変形した鱗を持ち、小型の甲殻類などを食べ、秋から冬にかけてコンブの根元などに産卵します。頭の後ろから背ビレの付け根まで背中が盛り上がり、その上に帆のよう広がる大きい第一背ビレがあり、頭は小さく吻端に1本の柔らかいひげがあります。模様は虫食いのような部分もあり、体色は赤、朱色、褐色、黄色など変化に富みますが、朱色の体色の個体が多いです。名前の由来は、平安時代の武士で、源平合戦で熊谷直実に討たれたとされる平敦盛(たいらのあつもり)に由来し、騎馬の武将が矢を防ぐために背中につけた母衣(ホロ)がなびく様が背びれに似、敦盛がまとっていた鎧が赤だった点が、赤い体色のアツモリウオの特徴と似ている事によるそうです。 |
アツモリウオの幼魚 |
アツモリウオの成魚 |
アツモリウオの成魚 |
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