連載 「今月の赤ちゃん」 2019年6月号


〜 ハネジロペンギン 〜

ニュージーランドの南島や沖合の島に生息する背の高さ41cm、体重1.0〜1.5kg程の小さなペンギンです。学者により分類の考え方が様々で、オーストラリアのコガタペンギン=リトルペンギン(フェアリーペンギン)の1種とする人もいます。ハジロコガタペンギン、ハジロコビトペンギン、ハネジロペンギンなど様々に呼ばれ、名前はフリッパーの前の縁および後ろの縁に白い縁取りがある事にちなんでいます。雪や氷に縁のない地で暮らし、定住性で、日が昇る直前に群れを作って海に入り餌を探し、夕方から夜にかけて巣に戻ってきます。夜行性で、夜雛に餌を与えています。最近は犬が営巣中を襲ったり、上陸の際に吠え掛かるため、上陸地が減っています。また、ネコ、イタチの仲間、キツネによる食害もあり、繁殖地が極端に狭くなり、ニュージーランド南島のバンクス半島と沖のモトゥアウ島などだけで、外敵を避けて深い岩穴や海食洞窟の奥深くなどで営巣しています。

<関連書籍>
「ペンギン全種に会いに行く」(平凡社刊)写真、文:中村庸夫


ハネジロペンギンの雛

ハネジロペンギンの雛を抱く親

ハネジロペンギンの成鳥





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