連載 「今月の赤ちゃん」 2019年1月号


〜 ホウボウ 〜

カサゴ目・ホウボウ科の魚で、北海道南部以南、黄海、東シナ海、南シナ海までの水深100〜200mほどの砂泥底に多く生息します。全長40cm程になり、頭が大きく、尾に行くにしたがって細く、円錐形をしており、腹は白く、背は灰褐色と赤のまだら模様です。頭は硬い骨板におおわれ、ややとがった鼻先の下に大きな口が開きます。胴体はザラザラした細かい鱗に覆われています。成魚は胸鰭が半円形で大きく、翼のように水平方向に広がり、鮮やかな青緑色で、青の縁取りと斑点に彩られ、メタリックに輝きます。また、胸鰭の軟条3対が遊離して発達し、関節があり、これを脚のように動かして海底を「歩く」ことができます。春に浮性卵を産卵し、孵化した仔魚はプランクトンとして浮遊し、成長すると海底で生活するようになります。幼魚時代は全身が黒で、成長につれ体が赤っぽく、胸鰭が緑に変化してきます。 ホウボウの名は「方々」歩き回るところから来たとも言われています。また、うきぶくろの空気を使ってグーグーと音を出ことから、この鳴き声からホウボウと付けられたという説もあります。遊ぐ際は胸鰭をたたんで、体をくねらせて泳ぎますが、海底の獲物を探す時は胸鰭を広げ、歩くように移動し、味を感じることができる軟条の先で砂にもぐった獲物を探り、エビ、カニ、小魚などを見つけて大きな口で捕食します。

<関連書籍>
「魚の名前」(東京書籍刊)中村庸夫:著・写真


ホウボウの幼魚

ホウボウの成魚

歩くホウボウ





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