連載 「今月の赤ちゃん」 2018年7月号


〜 バラフエダイ 〜

スズキ目・フエダイ科の魚で、アフリカ東岸からフレンチ・ポリネシアのマルキーズ諸島まで、インド太平洋の熱帯海域に広く分布します。日本では九州南部から南西諸島にかけて見られ、沿岸の岩礁・サンゴ礁域に生息します。肉食性で、小魚・甲殻類・頭足類など小動物を幅広く捕食します。バラの花のような赤い体色から「薔薇笛鯛」と書かれ、沖縄では「アカナー」と呼ばれます。しかし、南方産の個体は毒を持つプランクトンの蓄積によるシガテラ毒を持つことが多く、「アカドクタルミ」、とも呼ばれます。成魚は全長1mに達し、フエダイ科の中でも大型種で、口は前に突き出し体高が高いが、他のフエダイ属魚類に比べて体はあまり側扁せず丸みを帯びています。成魚は紫褐色で、各鰭も赤みを帯びます。また、若魚は胴の後方と背鰭後端の付け根に二つの白い点があり、尾鰭の上下が太い黒帯で縁取られます。英名は胴の二つの白点に由来し、"Two-spot red snapper"です。幼魚の体色は灰色など地味で、オキナワスズメダイ に酷似し、スズメダイの群れの中に混ざって泳ぐことが多く、ある種の擬態、とも考えられています。

<関連書籍>
「魚の名前」(東京書籍刊)中村庸夫:著・写真


バラフエダイ幼魚

バラフエダイ若魚

バラフエダイ成魚





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