連載 「今月の赤ちゃん」 2018年2月号


〜 アマゾンカワイルカ 〜

アマゾン原住民に「Boto」、「Boutu」などと呼ばれ、英語で「Amazon river dolphin」、「Pink river dolphin」などと表記される淡水イルカです。 南アメリカのオリノコ川を含むアマゾン川水系に生息するイルカで、3,500万年前に生きていた原始的なクジラと同じ特徴を備え、“生きた化石”とも呼ばれ、背びれは持たず、背中に三角形の突起があります。 最大雄約2.8m、雌約2.3m、体重は約100 〜160kgで、口吻は細長く、首骨を持ち、頭をかなり自由な向きに曲げられます。また、濁った水中であまり役に立たない目は極端に小さく、超音波によるエコーロケーションで、水中の障害物や獲物を的確に見つけ、聴覚に優れ、嘴の下の感覚毛でも底に潜む餌も探します。生まれた時は雄雌共に灰色〜黒ですが、成長に従い雌だけが暗い茶色、クリーム色やピンクの色合いになります。皮膚自体は白ですが、色素や血管が浮き出て雌だけがピンクに見えるようです。しかし、どうして雌だけなのかは謎のようです。

関連書籍
「イルカと泳ぎたい!」(旺文社刊)
「イルカ・ウォッチング」(平凡社刊)
中村庸夫:写真・著



若いイルカ

若いイルカと成体

雌の成体





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