連載 「今月の赤ちゃん」 2017年12月号 |
〜 スミレナガハナダイ 〜 スズキ目・ハタ科・ナガハナダイ属の全長12〜20cm程度の魚で、スミレのような色合いであるところから、スミレナガハナダイです。ミクロネシア、琉球諸島からグレートバリアリーフにかけての中・西部太平洋の沿岸の岩礁・サンゴ礁域の水深20〜70m程に雄を中心としたハレムの小さな群れを形成して生息します。雌雄同体の魚として知られ、雌性先熟でまずは全てが雌として育ち、群れの中で一番大きな個体が性転換を行い雄となって成熟します。この雄がいなくなると、群れの中のいちばん体の大きな雌が雄へと性転換し、同じハレムの群れを維持していくのです。雌はオレンジ色で眼から体側下方にかけて紫色の縦筋が見られますが、雄になると赤味のあるオレンジ色で、体側には大きな四角形の紫色の斑ができます。
関連書籍 「魚の名前」(東京書籍刊)中村庸夫・写真、著 |
スミレナガハナダイ幼魚 |
スミレナガハナダイ成魚の雌 |
スミレナガハナダイ成魚の雄 |
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