連載 「今月の赤ちゃん」 2017年10月号


〜 ガラパゴスオットセイ 〜

南米エクアドル沖の太平洋に浮かぶ赤道直下のガラパゴス諸島に固有のオットセイです。9種に分類されるオットセイの多くは寒冷な海域に生息しますが、ガラパゴス諸島には南極方面からの寒流が流れ込むため生息可能となっています。体重は雄の最大で68kg、雌の最大33kgとオットセイ属(アシカ科)の最小種です。岩礁海岸を好み、定住性で回遊は行いません。食性は動物食で、魚類、イカなどを主に夜間に捕食するため、目が非常に大きいです。8〜11月に1匹の子供を産み、授乳期間は3年に達する事もあります。16世紀に発見され、毛皮を狙って乱獲され、絶滅が危惧されています。幼獣はビロードのように黒ですが成長にしたがって灰褐色に変化していきます。

関連書籍
「ガラパゴスの海へ」(講談社刊)中村庸夫・写真、著



ガラパゴスオットセイの赤ちゃん

ガラパゴスオットセイの親子

ジャンプをしながら泳ぐ





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