連載 「今月の赤ちゃん」 2017年1月号


〜 センネンダイ 〜

薄い赤の体色で、タイと付きますがタイ科ではなく、フエダイ科の魚で体高が高く、口は前に突き出ています。インド・太平洋の熱帯海域に広く分布し、体長1mほどに成長します。わが国の南西諸島では見られますが、九州・四国・本州南岸ではめったに見られない魚です。和歌山県田辺市近海では珍しく、「千年に一度」という意味から「千年鯛」と呼ばれ、それが和名になったそうです。英名は成魚の色合いから「Red emperor(赤い皇帝)」ですが、幼魚や若魚は、白い体側に斜めに3本の広い赤い帯がある独特の模様です。幼魚の帯模様は黒に近い暗赤色をしていますが、成長につれて帯模様が薄れ、大型魚は全身が赤褐色になります。成魚は水深180mまでの、岩礁・サンゴ礁周辺に生息しますが、幼魚は浅い海岸近くで見られ、マングローブ域にも入り、ガンガゼなどウニ類に隠れる習性があります。


センネンダイの幼魚

センネンダイの若魚

センネンダイの成魚





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