連載 「今月の赤ちゃん」 2016年10月号


〜 アオウミガメ 〜

成長すると甲長1m、最大1,4m、体重100kgほどになる海ガメで、甲羅は緑がかった黒色で、白やオレンジの斑が入り、1頭ずつ模様が異なります。和名の「アオウミガメ」名は、肉や卵、油などが利用されていた際、油の色が青色だったためつけられたとされます。英語では甲羅の色から「Green sea turtle(緑色の海ガメ)」です。世界中の熱帯、亜熱帯に棲息し、日本では春から夏に沖縄や奄美諸島、小笠原などで産卵します。餌は主に海藻(草)で、餌場とサンゴ礁の砂地の産卵地を回遊し、東京湾や相模湾にも遊泳して来ます。卵は直径4cmほどで、一度に100個ほどずつ、1シーズンに3〜5回産卵が行われ、約二ヶ月で孵化します。子ガメの甲長さは5cmほどで、孵化して地表に出るとすぐに海に入り、20年ほどして性成熟して交尾した雌のみが自分の生まれた砂浜に上陸する、とされます。例外的に、生まれた以外の砂浜に産卵上陸したり、甲羅干しのため上陸したりもします。


アオウミガメ産卵

アオウミガメ子供

アオウミガメ





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