連載　「今月の赤ちゃん」　2016年4月号

スズキ目ベラ科の魚で、神奈川県以南の太平洋岸から南日本、伊豆・小笠原諸島、南西諸島、西・中央太平洋、インド洋の沿岸の砂底から岩礁やサンゴ礁に棲息します。成魚の体長は25cm程度で、雄雌で体色が異なります。幼魚は本州で死滅回遊魚として見られ、体色は白地に黒い横帯があり、頭部や尾鰭は黄色で、背鰭に黄色い目玉模様があります。成魚と体色が大きく異なるため、以前はクモベラという別種として扱われていました。沖縄ではよく見られるベラで、南西諸島の一部のトカラ列島から名づけられました。英名のCheckerboard wrasseは成魚の体側がチェッカー盤（チェスボード）のように規則正しい格子模様（市松模様）であることに由来しています。

トカラベラの幼魚

トカラベラの若魚

トカラベラの成魚

海の写真のボルボックス　　© 中村庸夫　無断転載を禁止します。