連載 「今月の赤ちゃん」 2015年10月号


〜 コアホウドリ 〜

小阿呆鳥(英名Laysan Albatross)。日本の鳥島で繁殖するアホウドリは19世紀後半に輸出用の羽毛の採取のために獲り尽くされて絶滅に瀕しています。それに対し、同じアホウドリ科で全長80cm程とやや小さいコアホウドリは、ミッドウェーを中心に遠隔・僻地で繁殖するため難を逃れ、およそ80万ペアーが繁殖しています。成鳥は雌雄同色で、頭部から腹面にかけて白で、雛は全身が先端が白い黒褐色の羽毛で覆われます。幼鳥は嘴が灰色がかっていますが、成鳥になるにつれてピンク色に先端が青みがかった灰色に変化します。巣立った後は5年ほど外洋で暮らし、繁殖期になると陸地に戻り、集団でコロニーを形成します。1個の卵を産み、抱卵、育児は雌雄共同で行い約65日で孵化します。ミッドウェーは世界最大のコアホウドリの繁殖地で、ミッドウェーを含む北西ハワイ諸島とその周辺海域はパパハナウモクアケア海洋国家遺産に指定され、2010年には世界遺産に登録されました。


海岸を歩く雛

換毛中の雛

飛行練習する若鳥





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