連載 「今月の赤ちゃん」 2015年4月号


〜 ヒメツバメウオ 〜

西・中部太平洋からインド洋にかけての河口や内湾の砂泥底に棲息し、日本では屋久島、沖縄島以南の琉球列島で見られる、体長15cm程度のスズキ目スズキ亜目、ヒメツバメウオ科の魚です。成魚は湾の奥などの浅い場所で群れている事が多く、幼魚は河口から下流のマングローブの生える汽水や淡水域で育ちます。体は側扁し体高が高く菱形で、幼魚は長い臀鰭と腹鰭を持つが、成魚では腹鰭は消失あるいは痕跡的となります。また、幼魚は頭部に2本の黒い横帯がありますが、成長とともに薄く、あるいは全く無くなるものも見られます。ツバメウオに名前が似ますが、ツバメウオはマンジュウダイ科で形も大きさも異なります。


ヒメツバメウオの幼魚

ヒメツバメウオの成魚

沿岸の浅場や内湾などで群れる





海の写真のボルボックス  © 中村庸夫 無断転載を禁止します。