連載 「今月の赤ちゃん」 2015年2月号


〜 コガシラベラ 〜

相模湾以南の日本沿岸から、中・西部太平洋、インド洋にかけての岩礁やサンゴ礁に棲息する、体長12cm程のスズキ目・ベラ科の魚です。体は細長く、雌雄で体色が異なり、雄は頭部が青緑で胸鰭付近に黄色帯があり、体の後方は赤みを帯び、尾鰭の後縁の上下が長く伸びています。雌はうす緑がかった地味な色彩で、幼魚は白色の体色に黒色の縦帯があり、尾鰭の付け根部分は黄色くなります。浅い岩場やサンゴ礁、また本州沿岸の潮だまりなどでも数十匹程度が群れているのが見られます。幼魚の頃はホンソメワケベラと同じように他の魚をクリーニングをします。名前は小さい頭ににちなみ「小頭遍羅(コガシラベラ)」で、英名はBluntheaded wrasse(丸まった頭のベラ)です。


コガシラベラの幼魚

コガシラベラの成魚メス

コガシラベラの成魚オス





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