連載 「今月の赤ちゃん」 2014年7月号


〜 ツバメウオ 〜

北海道南部以南の西部太平洋からインド洋域にかけての岩礁やサンゴ礁の沿岸の水深20m以浅の中層に群れて棲息する、体長70cmほどになるスズキ目、マンジュウダイ科の魚です。 体は平たく円盤状で、幼魚は体長に比して非常に長い背鰭と臀鰭、腹鰭を持ちますが、、成長につれてその比率が小さくなります。名前の「燕魚(ツバメウオ)」は、幼魚を下から見ると、鰭が燕の翼を思い起こさせるためです。地方名でも「燕鯛(ツバメダイ)」、「飛行機魚(ヒコウキウオ)」、「蝶々魚(チョウチョウウオ)」など大きく広がった鰭にちなむものがたくさんあります。英名batfishはコウモリの様々な姿にちなみ、多くの魚に用いられますが、「ツバメウオ」の場合は、翼を広げた姿にちなみます。


ツバメウオの成魚

ツバメウオの幼魚

ツバメウオの群れ





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