連載 「今月の赤ちゃん」 2012年5月号


〜 マンジュウイシモチ 〜

奄美諸島以南の西部太平洋、インド洋のサンゴ礁域に分布する全長8cmほどになる、スズキ目テンジクダイ科の魚です。水深15mまでの静かな浅い内湾にある、枝状のサンゴの間に大きな群れは作らず、漂うように棲息します。テンジクダイ科の魚は全長に比べて体高が高く、各鰭も長く、大きいです。この魚は体の中央を横切る黒帯の前部が黄色で、大きく真っ赤な目、そして帯の後部、下半身の部分は白地に赤い水玉模様が特徴で、特に幼魚はころころして可愛らしいです。マンジュウイシモチは「饅頭石持」で、丸い体形が饅頭に見立てられ、イシモチは、耳の中に石を持つ事からつけられたものです。英名はPajama cardinalfishで、「パジャマを着たテンジクダイ科の魚」との意味です。


マンジュウイシモチの幼魚 マンジュウイシモチの若魚 マンジュウイシモチの成魚

マンジュウイシモチの幼魚

マンジュウイシモチの若魚

マンジュウイシモチの成魚





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