連載 「今月の赤ちゃん」 2012年4月号


〜 アジアゾウ 〜

海の生物ではありませんが、海を泳ぐのが大好きなアジアゾウの赤ちゃんです。インドから東南アジアの島嶼にかけて棲息する象で、泳いで島々に移動し、最大体重6ton以上になります。棲息地域によりインドゾウ、マレーゾウ、セイロンゾウ、スマトラゾウの4亜種に分類され、この象はインドゾウです。ジャングルに棲み、草や木の枝葉、樹皮、根、種子、果実などを食べ、寿命や性成熟は人間とほぼ同じですが、妊娠期間は2年ほどで、1頭の幼獣を産み 、授乳期間は2年です。 紀元前から飼い慣らされて運搬や戦争用に利用されています。インドの半島とスマトラ半島の間のアンダマン海に浮かぶアンダマン・ニコバル諸島では、材木の切り出しが産業ですが、重機などは無いため熱帯雨林で切り出された材木は象によって海岸まで運ばれ、筏に組み上げて船に引かれて運搬されます。象は重くて小船には載せられないため、泳いで渡らせるのです。象は長い鼻先を水面上に出してシュノーケルの代わりにして呼吸できるのです。生まれて数ヶ月の小象が親に付いて「犬掻き」で水中を泳ぐシーンは衝撃的な光景でした。


アジアゾウの親子 アジアゾウの子供 犬カキで海を泳ぐ

アジアゾウの親子

アジアゾウの子供

犬カキで海を泳ぐ





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