連載 「今月の赤ちゃん」 2011年11月号 |
〜 タイマイ 〜
熱帯性のウミガメで、インド洋、大西洋、太平洋の赤道を挟んだ海域に棲息し、日本では奄美大島から八重山諸島にかけて回遊が見られます。上陸する雌の甲長は70〜90cmで、体重は30〜70kgほどの小型のウミガメです。熱帯海域が主な産卵場で、20〜30cmの穴を掘り、直径3.5cm程の卵を1回に96〜200個産みます。サンゴ礁が発達した沿岸に生活し、主にカイメンや、軟らかいサンゴや棘皮動物などを食べます。英名はHawksbill turtle 「鷹の嘴のカメ」で、鋭く尖った嘴で、岩やサンゴの隙間にいる甲殻類も捕らえて食べます。昔は、工芸品や装飾品の材料として珍重され、正倉院にも収められ、徳川家康の眼鏡のフレーム、櫛、かんざし、帯留め、ブローチなどに「鼈甲(べっこう)」として使われ「ベッコウガメ」 とも呼ばれていました。乱獲や、産卵場陸地の減少などで絶滅のおそれがあり、ワシントン条約によって貿易が禁止されています。
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タイマイの赤ちゃん |
産卵するタイマイ |
魚の群れの中を泳ぐタイマイ |
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