連載 「今月の赤ちゃん」 2010年08月号


〜 ミナミセミクジラ 〜

学名:Eubalaena australis セミクジラ科に属するヒゲクジラで、南半球だけに棲息し、英名:Southern right whale から「ミナミセミクジラ」です。成体の体長は17m程で100ton以上、新生児の体長は4.5m〜6mもあります。南アフリカや南米、オーストラリアなどで、南半球が冬になる7月中旬〜11月に浅い海岸付近に回遊し、出産・子育てを行います。体はずんぐりと太り、頭部は体長の4分の1を超える大きさとなり、長い口唇線は弓なりに弧を描いています。氷の海で暮らす関係からか、背ビレや背中の隆起は無く滑らかで、胸ビレは扇形で尾ビレは幅広いです。黒が基本色ですが、腹部に大きさや形状が不定の白い斑紋があり、稀に体全体が白い幼体も見られることがあります。3mもの長さになるヒゲ板が片側200〜270枚もあり、水面下でコペポーダ(横エビの仲間)やオキアミを食べ、海面に浮いていることが多いです。


ミナミセミクジラの親子 ミナミセミクジラのブリーチング ミナミセミクジラの親子

ミナミセミクジラの親子

ミナミセミクジラのブリーチング

ミナミセミクジラの親子





海の写真のボルボックス  © 中村庸夫 無断転載を禁止します。