連載 「今月の赤ちゃん」 2009年8月号 |
〜 オビテンスモドキ 〜
伊豆半島以南、インド・太平洋海域に分布する、鰭を広げたときにピンと立つ背鰭を持ち、のっぺらとした顔で体が平たいベラの仲間です。体にラインがあるところから「帯」で、背中に黒い点がある魚から「点魚(ス)」、「モドキ」は似て非なる、の意味で「帯がある点魚に似る魚」と言う意味で、英名は Reindeer Wrasse 「トナカイ・ベラ」です。砂礫やサンゴ片の海底に生息し、驚くと一瞬にして砂に潜り込み隠れます。また、石やサンゴ片を口で運んで寝床を作り、その下に潜って就寝します。色彩変異が大きく、淡緑色から赤色まで様々で、成魚と幼魚では色や斑紋が全く違います。幼魚は茶色が多く、千切れた海草がふわふわ漂うように泳ぎ、危険が迫ると俊敏に砂に潜ります。
|
オビテンスモドキの幼魚 |
オビテンスモドキの若魚 |
オビテンスモドキの成魚 |
|
海の写真のボルボックス © 中村庸夫 無断転載を禁止します。 |