連載 「今月の赤ちゃん」 2009年1月号


〜 アカククリ「 赤括」 〜

琉球列島以南、アジア島嶼やメラネシアの浅いサンゴ礁域やドロップオフに棲息するマンジュウダイ科・ツバメウオ属の魚で、成長すると体長 35cmほどになります。幼魚の頃は漆黒の体色で、鮮やかな赤またはオレンジ色の縁取りで括(くく)られており、そこから標準和名がアカククリ「赤括」となりました。幼魚の色合いや鰭の動かし方が、毒を持つ扁形動物のヒラ虫や、軟体動物のウミウシに似ているとされ、これらに対する擬態と考えられています。しかし、成長につれて体型や体色どんどん変化するため、この擬態の有効時期は幼少期だけに限られます。
英名は Long finned batfish (長い鰭のこうもり魚=ツバメウオ)、Dusky batfish (浅黒いツバメウオ) で、ツバメウオに似ますが、成魚は他のツバメウオより吻が突出しているため、見分けられます。


アカククリの幼魚 アカククリの若魚 アカククリの成魚

アカククリの幼魚

アカククリの幼魚

アカククリの成魚





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