2025年1月のテーマ写真館




 《 アデリーペンギン属 》


アデリーペンギン、ヒゲペンギン、ジェンツーペンギンの3種類がアデリーペンギン属とされ、中型のペンギンで、他種に比べ尾羽がやや長いことが特徴です。小魚、オキアミ、イカなどを食べ、卵やヒナの天敵はオオトウゾクカモメやオオフルマカモメなど、海中の天敵はヒョウアザラシやシャチです。南極大陸や周辺の島々の、夏になると雪が解けて岩石が露出する岩場に大きなコロニーを形成し、繁殖します。南極が初夏になる10月頃に繁殖地に集まり、小石を積み重ねて火山のような形の巣を作ります。雪と氷に覆われ、岩が露出する場所は少なく、巣材の小石は貴重品であるため、繁殖地のいたる所で小石の奪い合いが発生します。ヒナは3週間から4週間ほど巣の中で両親から給餌を受け、ある程度大きくなると、ヒナ同士が集まる「クレイシ」を作り集団で身を守り、両親は海へ採餌に出るようになります。クレイシに戻ってきた親鳥は、鳴き声で自分のヒナを判別して呼び出して給餌を行います。3〜4週間ほどクレイシで過ごし、夏の終わりの2月頃までに換羽し成鳥と共に海に出るのです。

アデリーペンギン

アデリーペンギン・くつろぐカップル

アデリーペンギン・将棋倒しのように飛び込む


アデリーペンギン・石を拾って巣作り

アデリーペンギン・氷山に飛び上がる

アデリーペンギン・若い個体


アデリーペンギン・鋭い目つきで侵入者を威嚇する

アデリーペンギン・育ったヒナのクレイシ

アデリーペンギン・氷の上から飛び込む


アデリーペンギン

アデリーペンギンとウェッデルアザラシ

アデリーペンギン・アルビノ個体


アデリーペンギン・大きく育ったヒナ

アデリーペンギン・クレイシ

アデリーペンギン・生まれたばかりのヒナを抱く


ジェンツーペンギン・排泄中

ジェンツーペンギン

ジェンツーペンギン・石をプレゼントする


ジェンツーペンギン・餌をねだるヒナ

ジェンツーペンギン・糞の飛ぶ範囲がテリトリー

ジェンツーペンギン


ヒゲペンギン・雪が降り積もって埋もれる

ヒゲペンギン

ヒゲペンギンとアデリーペンギン


ヒゲペンギン・前かがみで歩く

ヒゲペンギン

ヒゲペンギンとアデリーペンギン


 ◆ 海の一言 :『サンゴ礁の白い砂』


海岸の砂をよく見ると、砂はいろいろなものからできていることが分かります。海の砂の多くは岩が川を転がりながら砕けたものや火山灰などですが、南方のサンゴ礁の砂はほとんどが生物でできています。砕けた貝殻やウニの棘や殻、カニやエビの殻、星砂、魚の骨や歯、そしてブダイが食べて糞にして出したサンゴの砂、死んで波で砕けたサンゴの欠けらなどの石灰質です。今度砂にふれる時は砂粒一つ一つをよく見てみましょう。

サンゴ礁の白い砂

ヒブダイがサンゴを食べて糞をする

砂粒は貝など生き物でできている




海の写真のボルボックス  © 中村庸夫 無断転載を禁止します。