《 ミナミセミクジラ 》
セミクジラ属のヒゲクジラで、北半球に分布するセミクジラおよびタイセイヨウセミクジラやホッキョククジラと近縁とされます。最大体長は18m以上、最大体重は80〜90ton、出生時の体長は4.5〜6mほどです。頭の大きさが体長の1/4〜1/3にもなり、大きくユニークです。弓なりに曲がった口には、爪や髪の毛と同じケラチンでできた3m程の長いひげ板を片側200〜270枚持っており、これで餌になる小さなプランクトンをこし取って食べています。和名のセミクジラは背びれがなく、背中の曲線の美しさに由来する「背美鯨」や、長時間背中を海面上に出して遊泳し続けるため「背乾鯨」などです。セミクジラ属は非常に大人しく、沿岸性が強くて海岸からも観察でき、格好の捕鯨の対象とされました。おまけに死んでも沈まないところから捕獲しやすく、英語名の「Right Whale」や学名の「Eubalaena」も「真の鯨」や「善良な鯨」または「（捕獲するのに）都合のよい鯨」などを意味します。こうした事から捕鯨の対象として最適で、生息数を減らし絶滅危惧に指定されました。片側約500kg、合わせて約1トンもある世界で最も大きな精巣持ち、1頭のメスに複数のオスが交尾を挑み、暴力的な競合を行わずに、代わりに複数の雄が雌と交代で交尾を行う乱交型とされます。
ブリーチング
親子
子供の不着生物
ミナミセミクジラ
頭の不着生物
親子
親子
尾びれ
授乳中
二つの呼吸口
親子が出会った
不着生物
親子
不着生物
ブリーチングする子供
親子
バンドウイルカと共に
裏返しで泳ぐ
子供
魚と泳ぐ
親子
◆ 海の一言 ：『島（Island）』
「島」は、一般的に周囲を海や湖、河などで水に囲まれた陸地のことをいいます。地理学的には大陸よりも小さい陸地を指し、世界最小のオーストラリア大陸の面積より小さく、四方を海・湖・河などの水域に囲まれた陸地のことで、面積最大の島はグリーンランドとなります。各国、各地域、各機関で様々な島に対する定義がありますが、スコットランドでは島を「人が住み、最低一頭の羊を養える牧場がある」ものという定義があるそうです。日本の海上保安庁は「満潮時に海岸線の延長距離が100m以上の陸地」を島と定義しており、日本は、14,125の島で構成される島国で、最大の島は本州で、世界の島の中では面積が第7位となっています。とは言っても、岩礁でも昔から「島」と呼ばれている「アシカ島」など、島と岩礁はきちんとした区別がつきにくいです。また最近は埋め立てで本土とつながったり、橋で結ばれる島もあり複雑です。
瀬戸大橋の与島、香川
薩摩硫黄島、鹿児島
周囲が100mにも満たないアシカ島、神奈川