2019年7月のテーマ写真館




 《 バハマ諸島 》


バハマ諸島は、アメリカのフロリダ半島からメキシコ湾流を隔てて東側に浮かぶ、グランド・バハマ島、プロビデンシャル島、ビミニ諸島、カイコス諸島、タークス諸島、グランドターク島など海からわずかに顔を出した723の島々と2500ものサンゴ礁や岩礁、砂洲からなる島々で、諸島のほとんどは無人で、人の住む島は30ほどしかありません。総面積は1万3942kuで、ほぼ福島県と同じ面積です。諸島を発見した西洋人は1492年のコロンブスでサン・サルバドル島に上陸しましたが自身は新大陸を発見したものと信じこんでいました。バハマのという名前は島々に砂洲や干潟が多いことから、スペイン語のバハ・マールbaja mar「浅瀬・干潮」に由来するとされます。発見後、スペインが進出し、南米からマヤやインカの財宝を奪って運び、それを狙ったカリブの海賊の隠れ家が点在していました。沈没船が多く、タイセイヨウマダライルカと泳げる海としても知られ、サンゴ礁は世界的に知られるダイビング・ポイントとなっています。

<関連書籍>
「島の名前」(東京書籍刊)写真、文:中村庸夫
「七つの海の物語」(データハウス刊)写真、文:中村庸夫

マダライルカ

マダライルカ

マダライルカとスノーケラー


コバンザメをつけたオオメジロザメ

カリブ海らしいソフトコーラルのシーファン

グランド・バハマ島をバックにしたバンドウイルカ


沈没船の中で休むコバンザメをつけたアカウミガメ

カリブ海固有のスズキ目の魚

フレンチエンジェルフィッシュ


クイーンエンジェルフィッシュ幼魚

フォーアイバタフライフィッシュ

カリブ海固有のスポットフィンバタフライフィッシュ


ナッソー

ナッソー

グランド・バハマ島のフリーポート


グランド・バハマ島のルカヤ

ビミニの早い潮流でできた砂紋

ビミニの港


 ◆ 海の一言 :『台風・ハリケーン・サイクロン』


熱帯性低気圧(Tropical Storm)が発達し、風速が強い巨大低気圧の事で、中心部が位置する場所によって「台風」「ハリケーン」「サイクロン」と名前が変わります。ハリケーン(hurricane)は北太平洋の180度経線より東側に位置する熱帯低気圧のうち、最大風速が64ノット(毎秒約33m)以上のものです。180度経線より東側に位置する間は「ハリケーン」と呼ばれ、それが移動して180度経線を越境して西側の東経域に入ると、「台風」になります。日本では、180度経線より日本側に位置する熱帯低気圧のうち最大風速(10分間平均)がおよそ毎秒17m以上のものを「台風」と定義しています。また、インド洋や南太平洋上で発生した最大風速毎秒17m以上の熱帯性低気圧は「サイクロン」と呼ばれています。国際的には、日本の定義とは異なりますが、最大風速(1分間平均)が毎秒33m以上のものは「Tyhoon:タイフーン」と呼ばれます。




海の写真のボルボックス  © 中村庸夫 無断転載を禁止します。