2019年5月のテーマ写真館




 《 屋久島 》


樹齢およそ7200年の縄文杉などが生い茂り、世界遺産に登録されている島です。『やく』の発音で日本書紀以降「益救」「益久」「掖玖」「夜久」「夜句」などとも記され、やがて「屋久」の表記が定着したようです。「ヤク」は蝦夷語で「鹿」のことで、その関連も指摘されます。古くから「薬の島」としても知られ、島名との関係も指摘され、ガジュツが栽培され、胃腸薬に加工されています。推古天皇の時代に、30人もの掖玖人が都を訪れ、朝廷も掖玖に高官を派遣したことが日本書紀に記されているそうです。

<関連書籍>
「ウミガメの冒険」(講談社刊)写真、文:中村庸夫
「SOSウミガメを救え」(旺文社刊)写真、文:中村庸夫
「島の名前」(東京書籍刊)写真、文:中村庸夫

アカウミガメ産卵のため夜を待ち沖を泳ぐ

アカウミガメ産卵のため上陸

アカウミガメ産卵中に「涙を流す」


アカウミガメ産卵後、穴を埋める

アカウミガメの調査

産卵を終え海に帰るアカウミガメ


ヨダレカケ

アカウミガメをクリーニングするスザクサラサエビ

ニシキウミウシ


上空から見た屋久島の全景

屋久杉の古木

大川の滝


屋久島上空から海を望む

アカウミガメの産卵地

アカウミガメの看板


 ◆ 海の一言 :『バルト海(Baltic Sea)』


地中海と並ぶヨーロッパの内海で、面積40万km2、日本海の半分弱の海です。ヨーロッパ大陸とスカンディナビア半島に囲まれ、西にスウェーデン、東岸は、北からフィンランド、ロシア、そしてバルト3国のエストニア、ラトビア、リトアニア、南岸は、東から西にポーランド、ドイツ、デンマークなど多数の国に囲まれています。平均水深55mと浅い海で、最大深度はバルト海中央部のストックホルム沖で、459mです。白海・バルト海運河で白海、北極海と、そしてキール運河で北海、大西洋と結ばれていますが、主な出口はデンマークとスウェーデンの間の7km程のカテガット海峡だけのため海水の循環が少なく、汚染が深刻です。加えて流入河川が多く、塩分濃度が低いため、冬季に北部が結氷しやすく、砕氷船が積極的に使用されています。古代ローマではバルト海南東部を「スエビ海」と呼び、8世紀以降ヴァイキング(ヴァリャーグ)が、バルト海を掌握していた頃は「ヴァリャーグ海」と呼ばれた時代もあります。現在の「バルト海」(Baltic Sea )のBaltはドイツ語で「森」の意味で、森に囲まれた海である事から来るようです。

バルト海各国を結ぶフェリー

バルト海入り口に位置するコペンハーゲン

バルト海で釣り上げたノーザンパイク




海の写真のボルボックス  © 中村庸夫 無断転載を禁止します。