2017年10月のテーマ写真館




 《 ウミウシpart 2 》


ウミウシは巻貝の仲間で、貝殻が縮小し体内に埋没したり、消失した種の総称です。牛の角の様な一対の触角を頭部に持つことからウミウシと呼ばれます。しかし、「海牛」と書くと、ジュゴンやマナティーなど海牛類を指すため、漢字は用いられません。近似種のナメクジと異なり、海中に生息し、鮮やかで派手な種が多く、ダイバーに大人気です。世界中の浅い海に生息し、多くが底生ですが、中には泳ぐ種類もいます。体長は数mm〜30cm程度まで約3,000種が知られ、新種の発見も多いです。種によって形態が多様で、色も青、赤、緑、黄色、ピンクなど、鮮やかな原色系の体色を持つものから地味なものまで様々です。食性は、肉食から草食まで幅広く、毒を持つ刺胞動物や海綿動物、コケムシ、群体性のホヤなど群体性の動物を餌にするものや、魚の卵や他のウミウシを襲って食べるものもいます。また、小型の甲殻類を捕食する種類もいます。有毒な餌を食べて毒を蓄積する種も多く、派手な色合いは、警告色ではないかと考えられています。海の写真のボルボックスには数多くのウミウシの写真がストックされています。

クチナシイロウミウシ

シライトウミウシ

アンナウミウシ


オトヒメウミウシ

クロコソデウミウシ

セスジスミゾメミノウミウシ


フジナミウミウシ

ヒロウミウシ

マダライロウミウシ


キイロイボウミウシ

センジュミノウミウシ

クサイロモウミウシ


トサカリュウグウウミウシの交接

コンペイトウウミウシの産卵

ミカドウミウシの卵


 ◆ 海の一言 :『カニはなぜ茹でると赤くなる』


藻類の一種にアスタキサンチンと呼ばれる色素が含まれており、食物連鎖により魚介類の体内に濃縮して蓄えられていきます。 通常、エビやカニのアスタキサンチンはタンパク質と結合している時は青緑色ですが、加熱や酸処理を行うとタンパク質から分離して赤色になるのです。この色素は、鮭、イクラ、オキアミ、エビ、カニ類などの赤色の基になる色素で、アカガニも赤い色素が活性化しているため赤くなっているそうです。

茹でられたアメリカイチョウガニ

アメリカイチョウガニ

茹でられたズワイガニ




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