2016年11月のテーマ写真館




 《 マーシャル諸島・マジュロ環礁 》


日本の南東4000km、ミクロネシアのいちばん東部に散在する29の環礁上の1225の島々からなるのがマーシャル諸島です。原住の人々は「いちばん大きな一つの国」と言う意味でローリラプラプと呼んでいました。1566年にスペイン人に発見され、現在の名は1788年に調査した英国船の船長、ジョン・マーシャルの名にちなみます。現在はアメリカの信託統治となり、マーシャル諸島の中心がマジュロ環礁で、切れ切れに浮かぶサンゴが打ち上げられてできた小さな島に人々が住んでいます。東西48kmほどのドーナツ型の環礁上に浮かぶ64の島々から成り、大きな島でも最大幅が1km、細いところでは5mほどの細長い島ばかりです。マジュロはマーシャル語で「多くの目」という意味でたくさんの人種が住むからだそうです。平坦な島なため、水は飛行場の滑走路に降った雨を集めて使用しています。

上空から見た狭い環礁の一部

環礁上に浮かぶヤシの小島

環礁上の飛行場


環礁内の浅い海中

環礁内の海中から見る小島

浅い海中のサンゴ


独特な模様のフレームエンジェルフィッシュ

マルチカラーピグミーエンジェルフィッシュ

シコンハタタテハゼ


クマノミの仲間のスリーバンドアネモネフィッシュ

海域固有のダスキーアネモネフィッシュ

ハナビラクマノミ


狭い環礁上のヤシぶきの家

海岸で遊ぶ地元の人々

ヤシの実のコプラが産業になっている


 ◆ 海の一言 :『フィリピン』


フィリピンは7109の島々からなり、インドネシアに次ぐ世界第二の島嶼国家で、総面積は日本のおよそ8割の広さです。1190の島に人が住みます。13世紀に渡ってきたアラビア人の影響が強く、多くの島々ではイスラム教を信仰しています。西欧との出会いは1521年にマゼランが世界一周の際に立ち寄ったのが最初で、その際いざこざが起こり、マゼランはセブ島で命を落としてしまいました。1571年にスペインが統治を開始し、当時の『皇太子フェリペ二世』にちなんで島々をIslas Filipinas「フェリペの島々」と命名し、以後フィリピンと呼ばれるようになったのです。

エル・ニド諸島

漁船のバンカーボート

波で浸食されたピナシル島




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