2016年10月のテーマ写真館




 《 日本の島々 》


「島国」日本は大陸から離れ、全ての国土が島で成り立っています。海上保安庁の発表した『海上保安の現況』において、北海道、本州、四国、九州を含め、海岸線の長さが100m以上の島は、韓国やロシアに実効支配されている竹島や北方領土も含め6,852島である、としています。その中で、指定有人島数は意外と少なく326島、常駐している島は276島とされ、わが国には6,500を超える「無人島」があるのです。大きな北海道、本州、四国、九州は一般的に「島」とは呼ばれず、また三浦半島沖にある周囲100m以下の海驢島のように、「島」と名前がついても小さなものは、「岩礁」と定義されています。我が国の北の外れは択捉島、西の外れは与那国島、南の外れは沖ノ鳥島、東の外れは南鳥島です。埋め立てにより本土と繋がってしまった「元・島」や、橋が架かって車で行ける島も数多く、「離島」ではない島も多くなっています。

関連書籍
「島の名前 日本編」(東京書籍刊)中村庸夫著

択捉島(北方四島)

色丹島(北方四島)

新島(東京都)


西之島(東京都、小笠原)

見附島(石川県)

因島から細島を望む(広島県)


カキ養殖筏と弁天島、小弁天島(広島県)

続島、柱島、小柱島(山口県)

白島石油備蓄基地(福岡県)


九十九島(長崎県、佐世保)

薩摩硫黄島(鹿児島県)

屋久島(鹿児島県)


悪石島(鹿児島県、トカラ列島)

与論島(鹿児島県)

与那国島(沖縄県)


 ◆ 海の一言 :『湾』


わが国では、陸に入り込む海の領域のうち、大きなものを「湾」と呼び、小さなものは「入江」、「浦」など様々です。国連海洋法条約では、「湾」とは湾口(湾の入り口となる部分)の幅に比べ奥行きが十分に深く、湾口に引いた直線を直径とする半円の面積よりも湾内部の水域が広いものとされています。英語ではbayで、シドニー湾、カリフォルニア湾、サンフランシスコ湾、真珠湾...などがあり、規模の大きなものはgulfと呼ばれ、メキシコ湾(Gulf of Mexico)、ペルシャ湾(Persian Gulf)などがあります。日本の典型的な湾は、東京湾や大阪湾、伊勢湾、鹿児島湾などで、各地に小さな湾もたくさんあります。定義から外れた湾(bay)も世界には多く、フランスのビスケー湾、インドのベンガル湾、富山湾、駿河湾、土佐湾などのように海岸がゆるく湾入した海部で、入り口は無く、湾と言うより、外洋に面した弓なりのビーチや岸辺も古くから湾と呼ばれ「開湾(open bay)」とされます。

サンフランシスコ湾入り口のゴールデンゲイトブリッジ

東京湾入口に浮かぶ岩礁のアシカ島

三浦半島の毘沙門湾




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