2015年11月のテーマ写真館




 《 地中海の海洋生物 》


巨大なプレートの衝突によって形成されたのが地中海で、ヴェスヴィオ山やエトナ山など活発に活動を続ける火山が多く、地震も頻発します。閉鎖された塩湖でしたが533万年前に大西洋と繋がり、海水が流れ込んで現在の地中海が形成されました。ナイル川などからの淡水流入もありますが、地中海性気候などで蒸発量が多く、大西洋より塩分濃度が高くなっています。ジブラルタル海峡が狭く浅いため、北大西洋海流の直接の流入はなく、潮流も非常に弱いため、海水の循環が不十分で、水質の悪化が懸念されています。しかし、地形が複雑で、5千メートルもの水深があり、大西洋から入り込んだクジラやイルカ、海獣類、チチュウカイクロマグロなど大型生物も豊富です。

ナガスクジラ

マルタ島の海底

チチュウカイモンクアザラシ


チチュウカイハナダイ

コティロリーザツベルクラータ(チチュウカイハイカラクラゲ)

ハタの仲間(Dusky grouper)


ハタの仲間(Comber)とチチュウカイハナダイ

二枚貝

ベラの仲間(Ornate wrasse)


イスタンブールの市場

ナポリの市場

ベネチアの市場


ブイヤベース

アカザエビのパエリア

ボンゴレ


 ◆ 海の一言 :『地中海』


英語ではMediterraneanで、語源はラテン語のMare Mediterraneumで、北と東をユーラシア大陸、南をアフリカ大陸に囲まれた地中海盆地に位置するため、「大地の真ん中」を意味します。歴史的には、各国語でさまざまに呼ばれ、ローマ時代にはラテン語でmare nostrum=「我々の海」。聖書では、「偉大なる海」や、エルサレムから見て「西の海」とされているそうです。トルコ語では「黒海」、に対するAkdeniz=「白海」、アラビア語では「中央の白い海」だそうです。西はジブラルタル海峡で大西洋と接し、東はボスポラス海峡を挟んで黒海につながります。そして、19世紀に掘削されたスエズ運河により紅海、インド洋につながりました。

ジブラルタルの岬とアフリカ大陸

エトナ火山と飛鳥U

スエズ運河




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