2014年10月のテーマ写真館




 《 海の祭り 》


海辺や島にある神社では、神事の際に「神輿」を山車に乗せて引いたり、担ぎ上げて海に入ったり、船に乗せて巡航したりして、「大漁、海上安全」祈願を行います。
日本各地の神社で神事=お祭り、が行われますが、神輿を山車に乗せて町を歩いてお旅所(神酒所)と呼ばれる目的地を回るだけのものや、神輿を担いで荒々しく揺らしたり、他の神社の神輿とぶつけ合ったりする「暴れ神輿」など様々で、激しく揺らして神の霊を揺り動かして活性化させる「魂振り」、という意味があり、神の霊威を高め、五穀豊穣を願うものだそうです。
御輿は、普段は神社にいる神霊が祭の際に、御旅所などへ渡御する際に一時的に乗り、鎮まる輿のため「神輿」とも書かれます。御輿は小ぶりな神殿をかたどったものが多く、屋根の上に鳳凰、擬宝珠など、意匠・装飾が凝らされ、鳳を屋形に頂く神輿の原型とされるものを特に鳳輦と呼ぶそうです。
海の写真の潟{ルボックスには、伝統色豊かな無形文化財の海に関わる祭りの写真もストックされています。


福岡県宗像市のみあれ祭り

みあれ祭りでご神体を守る漁船団

みあれ祭でご神体を乗せた船


愛知県蒲郡市の三谷祭り海中渡御

三谷祭り海中渡御の山車

兵庫県垂水区の海神社海上渡御祭で神輿を運ぶ漁船


愛媛県北条鹿島の櫂練(かいねり)踊り

櫂練(かいねり)踊りの船が港を練り歩く

櫂練(かいねり)踊りで船を揺らして人を落とす


兵庫県赤穂、坂越港の大避神社船祭

大避神社船祭の獅子船

大避神社船祭の櫂伝馬船


和歌山県新宮市の熊野速玉大社御船祭の水軍レース

熊野速玉大社御船祭の水軍レースの木造船

神奈川県の江の島祭り


 ◆ 海の一言 :『海神(わたつみ、わだつみ、うながみ、かいじん)』


「海を司る神」または、「海に住んでいる」という神の総称です。 「ふなっしー」の生地、千葉県船橋市には「海神」の地名があり、京成電鉄の「海神駅」名にもなっています。日本武尊(やまとたけるのみこと)が賊徒の平定に来た際、海上に光り輝く舟を見つけ、帆柱に掛けられた神鏡を見つけて持ち帰り、祀った場所から「海神」となった、との伝説があります。また、この地の神社は、古くから海の神を祀っていたため、地名となった、とも考えられています。「海神」は、世界各地の神話において高位の神とされており、ギリシア神話では最高神=ゼウスに次ぐ強さを誇る、ポセイドーン(ポセイドン)が海を司る神で、その支配力は全物質界に及び「三叉の矛」(トリアイナ、トライデント)を武器とし、大海と大陸を自在に支配しました。嵐や津波を引き起こし、大陸をも沈ませることができ、山脈を引き裂いて河の通り道を造ったり、山々や大地を切り抜いて海へ投げて島を造った、ともされます。後のローマ時代の「ローマ神話」ではネプチューンが海を支配する神となりました。

ネプチューンの船首像

ポセイドン像




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