2010年03月のテーマ写真館




 《 刺胞動物〜サンゴとクラゲとイソギンチャクは同じ仲間!〜 》


これらの生物は刺胞という毒針を持ち、「刺胞動物門」という同じ動物のグループに属し、消化した排泄物を肛門と口が一緒の穴から吐き出すため、以前は「腔腸動物」と呼ばれていました。
成長の過程のポリプの段階まではいずれも同じ姿で、成熟すると浮遊生活をするクラゲ型と、海底などに付いて生活するポリプ型のサンゴやイソギンチャクがいます。骨が無くて体が柔らかいのがイソギンチャク、石灰質の硬い骨格などを持つのが石サンゴの仲間などなのです。いずれの動物も、卵からプラヌラをへてポリプになるなどの共通点が多く、クラゲはサンゴやイソギンチャクと同じ分類上の仲間なのです。

参考文献:「サンゴ礁と海の生きものたち」(誠文堂新光社)中村庸夫・著
「海の名前」(東京書籍)中村庸夫・著



オワンクラゲ

ミズクラゲのポリプ

スナイソギンチャク


ウスアカイソギンチャク

ウメボシイソギンチャク

スナギンチャク


ミドリイシの群落

アザミサンゴ

オオイソバナ


オウギフトヤギ

ジュウジキサンゴ

ウミサボテン


 ◆ 海の一言 :『イソギンチャク』


「イソギンチャク」(磯巾着)は、六放サンゴ亜綱・イソギンチャク目に属する動物です。口の回りに毒の触手を持ち、下面の足盤と呼ばれる吸盤で岩などに吸着し、時速数cmで移動でき、「歩くポリプ」と呼ばれます。 小動物が触手に触れると刺胞を打ち込み、麻痺させて丸のみにし、胃腔に取り込み、消化し、糞などは再び口から吐き出します。
「イソギンチャク」は、「磯巾着」で、触手を縮め、口盤の縮んだ姿が昔の財布の巾着に似て見えることからその名がついたものとされます。
英名はSea Anemone 「海のアネモネ」、ドイツ名は Seerose「海のバラ」と、いずれも触手の広がる様子を花にたとえたものです。

ムラサキハナギンチャク



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