2009年4月のテーマ写真館




 《 マルケサス諸島(マルキーズ諸島)(Marquesas Islands、Iles Marquises) 》


南太平洋のフランス領ポリネシアの赤道近くにある諸島で、タヒチ島のあるソサエティ諸島から北東に約1500kmの海域に位置し、1595年にスペイン人が来航しその後、1842年にフランス領ポリネシアとなりました。海抜の高い火山性の14の島々からなり、険しい峰や深い谷などが多いヌク・ヒバ島や、画家のポール・ゴーギャンやシャンソン歌手ジャック・ブレルが移り住んだヒバオア島、ウアポウ島、ウアフカ島などからなります。 またハーマン・メルヴィルの小説『タイピー』はヌク・ヒバ島が舞台とされました。
マルケサス諸島は寒流のペルー海流の影響を受けるため水温が低く、サンゴ礁はなく、岩礁に小さなサンゴが付着している程度で、この海域特有の魚が豊富です。行政の中心のヌク・ヒバ島(Nuku Hiva)はマルケサス諸島の北島群に属し、複雑に入り組んだ海岸線は数多くの湾や、露出した岩からなる半島、岬、断崖などが特徴的で、湾の奥に大司教管区でもあるタイオハエの村があります。


タイオハエ湾入り口の断崖

タイオハエ湾

ヌク・ヒバ島に停泊する帆船


タイオハエ湾の海岸

古くから儀式が執り行われた「パエパエ」(石壇)

赤い火山岩でできたティキ


ティキが立ち並ぶ

家の形をしたティキ

黒い溶岩のティキ


神秘的な雰囲気を漂わせるティキ

湾をバックに置かれたティキ

固有のフグ


他の海域とは模様が違うフレームエンジェルフィッシュ

固有のタヒチアンバタフライフィッシュ

マルケサンバタフライフィッシュ


 ◆ 海の一言 :『ポリネシア 〜Polynesia〜』


ポリネシアはギリシャ語でポリは「多くの」、ネシアは「島々」で「多くの島々」の意味です。北の頂点がハワイ諸島で、東南端がチリ沖のイースター島、南西端をニュー・ジーランドとする一辺約8000kmの巨大な三角形(ポリネシアン・トライアングル)の海域の島々の総称です。ポリネシア人の祖先は東南アジアから移住したラピタ人と考えられ、3600年ほど前にビズマーク諸島に到達し、2000年ほど前にクック諸島、さらにマルケサス諸島、ソシエテ諸島などからハワイ諸島や、イースター島、ニュー・ジーランドにも達してポリネシアの文化圏が完成しました。



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