2008年12月のテーマ写真館




 《 世界最大の客船 》


船はどんなに大きくても船長や、機関長など役職の人間の数はあまり変わらないため、利益を追求する船は乗客定員を増やすためどんどん大型化しています。
ただ、船が大型化すると、喫水(船底までの深さ)や船幅により入れない港や、通れない運河などがでてきます。そこで、「世界一周」を謳い文句にする船の場合はパナマ運河が通れる幅、32mを基準に設計されています。しかし、運河を通る前提を考えない船は目いっぱいの大きさに設計され、どんどん大型化しています。
今年引退したQE2はパナマ運河を通れる最大幅で設計され、40年前の就航当時は世界一でした。しかし、カリブ海クルーズの専用船などは、船幅、トン数をどんどん大型化し、かつて世界一だったQE2の2倍以上、15万トン、という船も出現しました。そして来年12月には、何と22万トンの世界最大客船オアシス・オブ・ザ・シーズの就航が予定されています。
2008年11月末現在の総トン数・世界ランキングを紹介します。
第一位:フリーダム・オブ・ザ・シーズ(158,000総トン)
第一位:リバティ・オブ・ザ・シーズ(158,000総トン)
第一位:インディペンデンス・オブ・ザ・シーズ(158,000総トン)
第四位:クイーン・メリー2(148,528総トン)
第五位:ボイジャー・オブ・ザ・シーズ(137,276総トン)他


フリーダム・オブ・ザ・シーズ

クイーン・メリー2

ボイジャー・オブ・ザ・シーズ


サファイア・プリンセス

クイーン・ヴィクトリア

ノルウェージャン・スター


MSCポエジア

クリスタルセレニティーと飛鳥U

ノールダム


 ◆ 海の一言 :『豪華客船』


33年前に初めてQE2が我が国を訪問した際、マスコミはこぞって「世界一周の豪華客船!」ともてはやし、「世界一周の料金は2,000万円」と一番高い料金を紹介しました。その結果、当時、我が国で始まった客船ブームに水を差し「豪華客船は高い!」とレッテルが貼られ、集客に大きな支障を来たしたのです。そこで、各船会社は「豪華」の文字を外し、「クルーズ客船」の呼び名を使うようになったのです。



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