2008年6月のテーマ写真館




 《 ウミウシ(海丑) 》


まだ半年ほど先ですが、来年は丑年。丑といえば陸上では牛ですが海の中ではウミウシ。海の写真のボルボックスでは来年の干支にちなんでウミウシの撮影に力を注ぎ、国内各地のウミウシが150種類以上、海外の珍しいウミウシもさらに100種類以上撮影しており、中には珍しすぎて、名前が分からないものまであるほどです。ほとんどが数ミリから数センチの小さな体ですが、美しい色彩と造形美にあふれ、「海の宝石」とも呼ばれるウミウシ。そんな海の中の軟体動物、ウミウシの姿をご紹介します。


コールマンウミウシ(フィリピン)

イシガキリュウグウウミウシ(慶良間)

ニシキウミウシ(紀伊半島)


アオウミウシ(氷見)

サガミリュウグウウミウシ(小笠原)

ウエスタン・クロモドリス(エクスマス、西オーストラリア)


ミドリリュウグウウミウシ(バリ島、インドネシア)

アカフチリュウグウウミウシ(メナド、インドネシア)

ミゾレウミウシ(マブール、マレーシア)


シライトウミウシ(紅海)

ミスジアオイロウミウシ(ケニア)

ホクヨウウミウシの仲間(パプアニューギニア)

カラスキセワタウミウシ(北海道)

ゾウゲイロウミウシ(レユニオン)

タテヒダイボウミウシ(アンダマン)

オトヒメウミウシ(タヒチ)

サクラミノウミウシ(北海道)

ヒメマダラウミウシ(下田)


 ◆ 海の一言 :『ウミウシ(海丑・海牛)』


分類で軟体動物門腹足綱後鰓目と呼ばれる貝の仲間で、貝殻が縮小したり消失した生物の総称です。小笠原では触角がネコの耳に似るところから、ウミネコとも呼ぶそうですが、牛の角の様な一対の触角を頭部にもつことからウミウシと呼ばれるようになったそうです。サンゴ礁ばかりでなく、北海道やアラスカを含め、世界中の浅い海の海底に生息し、体長は数mmから最大でも30cm程です。食性は幅広く、藻食から、魚の卵や他のウミウシなどを食べるものや、有毒な生物を食べて体内に毒を蓄積して、身を守る手段にしているものもいます。ポケットモンスターがウミウシをモチーフにした事は有名です。



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