2007年11月のテーマ写真館




 《 セント・ヘレナ島(St. Helena) 》


最も近いアフリカ大陸からでも、1900kmも離れた南大西洋に浮かぶ122kuのイギリス領の絶海の孤島。1502年にポルトガルの航海家、ノヴァ・カステラに発見されるまで、人類に知られていない無人島でした。島名は1588年に英国から派遣されたセント・ヘレナ総督の名にちなみます。
イタリアにほど近い地中海のエルバ島に流されたナポレオン・ボナパルトがいとも簡単に脱出してしまったため、ワーテルローの戦いに勝ったイギリスのウェリントン将軍は1815年、このセントヘレナ島にナポレオン一世を流したのです。私は豪華客船のクイーン・エリザベス2が世界一周の途中に島に立ち寄ることを知り、訪れました。
海中にも潜り、ヘッジホッグバタフライフィッシュやヘレナバタフライフィッシュなど珍しい固有の魚の水中撮影にも成功しました。ナポレオンが最後を遂げたロング・ウッド・ハウスやジェイコブス・ラダーを始め珍しい写真も豊富にストックしています。


クイーン・エリザベス2から見たセント・ヘレナ島

崖の上から見下ろした唯一の港

セント・ヘレナ島の切り立った海岸線


昔の船の錨が置かれた港

ナポレオンが幽閉され最後を遂げたロング・ウッド・ハウス

ナポレオンのデス・マスク


洋上から見たジェームズタウンの街

世界最長の階段、ジェイコブス・ラダー

崖の上から見下ろしたジェームズタウン


固有のヘレナバタフライフィシュ

固有の珍種、ヘッジホッグバタフライフィシュ

固有の珍種、ヘッジホッグバタフライフィシュ

固有のヘレナバタフライフィシュ

ヘレナバタフライフィシュと泳ぐダイバー

キントキダイ科の魚


 ◆ 海の一言 :『ヘレナバタフライフィッシュ〜Helena butterfly-fish〜』


英語名は「セント・ヘレナ島のチョウチョウウオ」です。我が国ではチョウチョウウオ科の魚は、体が丸く、平たい所から「ウチワダイ」、小さいから「コッパ」、骨が多く食べたお玉という女性が喉に刺さって死んだ事ところから「オタマゴロシ」などの名前で呼ばれていました。チョウチョウウオは江戸時代に入ってきた英語のbutterfly-fishからきたものです。



海の写真のボルボックス  © 中村庸夫 無断転載を禁止します。