2006年10月のテーマ写真館




 《 南極海の島々 》


南極海にはたくさんの島々が点在し、豊富なミネラルに支えられて驚くべき数の海洋生物が棲息して繁殖のため島々に集まり、寒冷地生物の宝庫となっています。島々はインドの南にあると信じていた未知の大陸テラ・アウストラリス・インコグニータ、ラテン語でterra「大陸」、australis「南」、incognita「未知」の、「知られざる南の大陸」を探そうとキャプテン・クックを始めたくさんの人々が南極海に航海し、多くの島々を発見しました。島が一つ発見される毎に、オットセイ狩りの船が押し寄せ、更に捕鯨基地が作られ、ゾウアザラシも狩られ、ペンギンは燃料や食料にされ、さまざまな生物が絶滅の危機に瀕したのです。


羽の長さが鳥類最大のワタリアホウドリ。サウス・ジョージア島

ベイ・オブ・アイルのオウサマペンギン

サウス・ジョージア島のミナミゾウアザラシの雄


ケルゲレン諸島のクリスマス・ハーバー入り口の岩

昔の航海者のビタミン源となった原生ケルゲレン・キャベツ

85万ペアーのロイヤルペンギンが棲息。マッコリー島


マントルの噴出跡などから世界遺産となっているマッコリー島

デセプション島のジェンツーペンギン

デセプション島の温泉


アナンキョクオットセイ(アムステルダムトウオットセイ)アムステルダム島

セント・ポール島のイワトビペンギン

島の80%が氷河に覆われたハード島


マクドナルド島

クロゼ諸島、ポゼシオン島のオウサマペンギン

ロイヤル・アルバトロスの繁殖地。キャンベル島


バウンティー諸島のマユダチペンギン

キンメペンギンが繁殖するオークランド諸島

オークランド諸島のオオトウゾクカモメの雛


アンティピティ(アンティポデス)諸島の強風の島影

水中のハシブトペンギン(スナレスペンギン)。スナレス(スネアーズ)

キング・ジョージ島のポーランドのヘンリク・ルトコウスキー基地


ネルソン島のアゴヒゲペンギン

リビングストン島のジェンツーペンギン

ウインチェ島のジェンツーペンギン


 ◆ 海の一言 :『南極海〜Antarctic Ocean〜』


南極大陸を取り囲むドーナッツ状の海で、太平洋や大西洋、インド洋との明確な境界線はありません。研究者により、南緯35度〜45度にある亜熱帯収束線とする説や、南米の南端や南極大陸から運ばれたミネラルや冷水との境目の南極収束線とほぼ同じ、南緯55度とする説などがあります。また、ニュー・ジーランド付近でも南極収束線内は亜南極と呼んでいます。



海の写真のボルボックス  © 中村庸夫 無断転載を禁止します。